日本政策金融公庫の融資制度には「資本性ローン」があり、これから起業する人も対象になります。これは「技術・ノウハウに新規性が見られる方」というのが要件になっています。
この制度の大きな特徴は、次の2点です。
①本特例による債務については、金融検査上自己資本とみなすことができます。
⇒融資であるにも関わらず、金融庁の検査で自己資本とみなしてくれます。決算書上で「資本の部」に計上できます。その結果、金融機関から融資を受ける際に、財務分析においてプラスに働くといえます。
②本特例による債務については、法的倒産手続きの開始決定が裁判所によってなされた場合、全ての債務(償還順位が同等以下とされているものを除く)に劣後します。
⇒つまり、「劣後ローン」といわれるものです。
また、返済の条件にも特徴があります。一定期間後(たとえば7年後)に一括返済する(利息は毎月)という方法です。研究開発の期間が長くすぐには収益につながらないが、将来大きな事業になることが見込めるといった事業に最適です。
資本性ローンを利用する場合は、本サイトで説明している創業計画書だけではなく、5~10年後を見据えた事業計画書を作成する必要があります。
国の政策で「世界に通用するベンチャーを育成する」ということが掲げられているため、日本政策金融公庫では資本制ローンを拡大していくという動きがあります。ハイテクノロジーなど斬新なビジネスをお考えの方は、ぜひチャレンジすることをお勧めします。