「創業融資を受けた後に、次回はいつ頃申し込みできますか?」という質問を受けることがあります。「残高が半分くらいにならなければダメ」という人がいますが、そんな決まりはなく、申し込みはいつでも可能です。
とはいえ、さすがに数カ月以内に追加融資を受けられることはレアケースです。一般的には1年程度は経過してから再申し込みをするのが現実的です。
ただし、事業拡大のスピードが速く、早期に次の展開のための資金が必要になった場合は、積極的に日本政策金融公庫へ相談すべきです。併せて民間金融機関との取引も模索して、円滑な資金調達を図っていくことが重要です。
「創業融資は一発勝負」といわれるとおり、基本的には一度審査でNGの結論になったら、それを覆すのは難しいのが実態です。しかし、事業計画を大幅に見直して、NGとなった理由を打ち消すことができたら、その限りではありません。
私が支援したお客様の事例で、次のようなものがありました。
飲食店開業のために日本政策金融公庫へ融資申し込みをしたが、「採算見通しに確信がもてない」という理由で断られてしまいました。
その後、私が話を聞いて、「投資金額の縮小と売上見通しの根拠を明確にすることで融資をうけることができるのではないか」と考えました。そこで、設備や内装工事を安くあげる努力をするとともに、集客見通しについて根拠を集めました。
約半年後、再度日本政策金融公庫へ申し込みしたところ、審査をパスすることができたのです。
こうした例は稀ですが、事業計画を見直して再チャレンジすることで融資が受けられることもあるのです。
また、日本政策金融公庫がNGでも、制度融資でOKになることもあります。
資金調達は簡単にあきらめずに、何が原因なのかを客観的に分析して再チャレンジしてください。