起業のためには、お金に対する考え方を変えよう

このサイトでは、創業融資用の事業計画書の作成方法に焦点を当てていますが、最大の狙いは起業家が融資を活用して事業を軌道に乗せることです。うまく融資を受けることができたとしても、経営者として必要なお金の知識を備えていなければ事業を長続きすることができません。

会社勤めのサラリーマンから起業家に転身するときは、お金に対する考え方を大きく変えることが重要です。お金の使い方には、ざっくり分けると「消費」「投資」「浪費」「貯蓄」の4種類があります。

「消費」
は必要なものを購入すること、「投資」は収益を見込んで資金を投じること、「浪費」は無駄使い、「貯蓄」は貯めること、とイメージしてください。

サラリーマンの場合は、給料としてもらったお金をできるだけ節約して使おうとしますね。「消費」は最小限に抑えて、一部は「貯蓄」します。「浪費」はしてはいけないと考えるのが普通でしょう。「投資」に関しては、株式や投資信託で運用するほか、資格取得の勉強など「自己投資」に積極的な人もいます。収入がある程度決まっているので、「投資」に回せるお金は限定的で、リスクの高いものは避けるのが普通です。

一方経営者の場合、「消費」「浪費」「貯蓄」に関する考え方は、サラリーマンと大差はありません。しかし、「投資」に関しては、戦略的かつ大胆に実施できる経営者こそがうまく事業を続けることができます。

事業活動における「投資」には、次に例示するようにさまざまなものがあります

【事業活動における投資の例】

○新しい店舗を出店するための物件取得費
生産性を上げるための機械設備の購入
新製品を開発するための研究開発費
営業担当者を雇用するための人件費
商品を仕入れるための原価
商品やサービスを周知するための広告宣伝費

ただし、これらは必ずしも期待したリターンが得られないこともあります。
たとえば広告宣伝費は、かけても売上につながらないことも多いのが実態です。でも、ほとんどの事業では広告宣伝なしで十分な売上を上げることは不可能です。いかにして事業内容に適した媒体を選んで、うまく投資していくかが成否を分けるカギとなります。

事業経営においては、「投資」したつもりが、結果的に「浪費」になってしまいかねないのです。だからといってお金を節約することだけを考えていては、じり貧になっていつかバタッと倒れてしまいます。リスクを取って「投資」をしていく姿勢がどうしても必要です。

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