融資面談は何のため行われるの?

創業融資を申し込むと、融資担当者から「面談のために日本政策金融公庫の支店へお越しください」という連絡が来ます。日本政策金融公庫が面談を実施するのは、次のような目的があります。

①融資担当者が事前に立てた仮説を検証する

融資担当者は、融資可否の結論を早く的確に行うために、あらかじめ「この人には融資できそうだ」とか「融資しないほうがいいのではないか」といった仮説を立てます。面談の一つの目的は、立てた仮説を検証することです。

あくまで仮説なので、面談の結果で判断を変えることもあります。融資担当者は基本的に「できるだけ融資OKにしたい」と考えています。融資を申し込みした人は融資担当者の仮説を知ることはできませんが、万一ネガティブな仮説だったとしても、面談の内容次第で融資OKにすることは可能なのです。

②審査の重要ポイントを確認するプロセス

面談は、審査の三つのポイントである「経営者としての資質」「財政状態」「収支見通し」について、ヒアリングと証拠資料で確認するためのプロセスです。
もちろん会話が中心になりますが、口頭で説明するだけでは融資担当者が納得してくれないこともあります。とくに予測売上については、裏付けとなるような資料を準備することが有効です。

③実際に会って起業家本人の考えをチェックする

申込書や創業計画書が書類審査とすれば、面談は融資担当者が起業家の資質や考えをチェックする面接のようなものです。というとネガティブなイメージを抱くかもしれませんが、会社の採用面接やオーディションなどとは全く違います。ふるい落とそうというような目的ではないのです。
融資担当者は、「できるだけ融資OKにするためにいいところを探そう」という姿勢ですからご安心ください。面談は、あなた自身の、そしてあなたのビジネスプランのいいところを伝えるための「楽しいプレゼンテーションの場」なのです。

④創業計画書の中で分からない点を確認する

融資担当者は、あらかじめ創業計画書を読んでいますが、書いてあることだけではすべてを理解することは困難です。
そのため、面談では、疑問点や理解できない点について確認するための質問をします。それにうまく回答や説明をして、融資担当者が納得できるようにすることを心がけてください。

⑤上司へ回すための稟議書を作成する

融資担当者は、融資判断をしたら稟議書にまとめて上司へ提出しなくてはなりません。でも面談が終わってから稟議書を書くのでは、内容を忘れてしまうし時間がかかります。効率的に仕事を進めるために、起業家と面談しながら稟議書を作成するのです。

稟議書はパソコンで作成する部分もありますが、大部分は手書きです。面談のときには、手元で書類を書きながら会話をする形になります。

「あっ、今言ったことを書いているな~」と、融資担当者が手書きしている動きを見て、間をとりながら受け答えをするといいでしょう。

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